新生児の持つ、触れた人を愛させる力は半端ないです

「お腹の中にいる赤ちゃんが愛おしいと話す人が多いのですが、正直なところそう思えないのです。だから自分は薄情なのかもしれないと思うと、気が滅入ってしまいます。」

子どもを愛せないかも

妊婦さんとの話の中で、子どもを好きになれないかも、といった不安に話が及ぶことがあります。

ネットではこんな感じに書かれていました。

  • お腹の中の赤ちゃんが動くたびに愛おしく感じる
  • こんなに幸せな気分になるだなんて
  • おなかの中で動いた時にとても感動してしまった
  • エコーで赤ちゃんが大きくなっていくのがとても嬉しい
  • 子どもとの生活を考えるとワクワクする

このように思えない自分はおかしいのでは、と思っておられるみたいです。

 

妊娠している時に赤ちゃんを嬉しく感じている方がおられる一方、愛情が全く湧いてこない自分を責める方も一定数おられます。

先日も逆子で来院された方とこの話になりました。

「帝王切開が不安なのはもちろんですが、せっかく有名な無痛分娩ができる産院を選んだのに、そこで産むことができないかもしれないというのも、なんだか納得できなくて。そして、多くの方がお腹の中の赤ちゃんに愛情もって接すことができているのに、愛情が全く湧いてこないのも、自分に欠陥があるように思えて仕方ないのです。」

様々な角度からご自身を責めておられるみたいでした。

その固くこんがらがってしまった不安を整理してもらう作業は大切です。最後には不安への対処ができるようになりましたが、意味もなく心配を増やす妊婦さんの中に、産後うつになる方もおられます。ですから目線といいますか見方といいますか、不安に引っ張られないための心の持ち用を学ぶ事はとても大切だと思いそれについてあれこれ考えるきっかけを作るようにしています。

それでこのお話についてですが、後半の「胎児への愛情」について少し書いてみます。

「多くの方がお腹の中の赤ちゃんに愛情をもって接している」の「多くの方」は誰のことをいうのは聞いてみると、その情報のほとんどはネットから得たもののようでした。

「お腹の中の赤ちゃんに愛情をもつ」

この場合の愛情も曲者です。お聞きすると、赤ちゃんを想像しようとしてもイメージが全く浮かばない自分に腹を立てているようでした。

妊娠している時に胎児への母性は芽生えない

私は妊娠時に胎児への母性は無いと思っているので、そのお話をさせてもらいました。

当たり前ですが、人も哺乳類です。触れ合うことで相手を探り、敵か味方かを認識する生き物です。

哺乳類は産後すぐに母乳を吸わせることのによりその子に愛情を注ぎ始めるとのこと。ですから産後数日母子を分離すると自分の子と認識できず、踏み殺したりすることもあるそうです。

これはこの流れで引用するページではないのですが、母子分離と子育てについて、チンパンジーにも言えることなので、引用させてもらいました。

母子を引き離して育てると、子育てのできない親になる。
日経新聞連載「チンパンジーと博士の知の探検」第25回
親と離せば子育て不能に
京都大学霊長類研究所教授 松沢哲郎
https://langint.pri.kyoto-u.ac.jp/ai/ja/nikkei/25-2015-11-08.html

一説によると、母乳を与えることで多く分泌されるオキシトシンが関わっているとか。このオキシトシンの分泌により子どもを自分のこと認識するとのことです。それは母乳だけでなく産後3日ぐらいの間にその子を多く触るとか舐めるとかでも分泌されるそうですし、もっと言えば男性も生後間もない赤ちゃんに触れるとこのオキシトシンが分泌されるそうです。

オキシトシンについて書かれている本を読んで、生まれた赤ちゃんを好きにさせるホルモン「オキシトシン 」の分泌がホルモンレベルでの愛情につながるのではないかと思うようになりました。

そういえば最近は立ち会い出産も多いので、お父さんが生まれたての赤ちゃんに触る機会が増えているのも、子煩悩なお父さんが増えている要因のようにも思っています。

お話の中で「人間は本来他者を怖れるもの」との話がありました。確かに他者との触れ合いが少ない場合、動物本来の本能である「種族保存」と「個体維持」を自分の力だけで乗り切らなければいけないと思うのかもしれません。それがスキンシップにより、愛情ホルモンであるオキシトシンが分泌され、人を怖れなくなると思います。

東京スキンタッチ会主催の山口創先生の講演会に参加しました
2010年02月12日 | 子育て・小児はり

https://blog.goo.ne.jp/felizfelizfeliz/e/a47970ac126576babda03038071d0c00

しっかり触れられて依存的になるというデータは無く、むしろ抱き続けられた子は早くから自立を求めるようです。

 

微量のオキシトシンで信頼関係が生まれるだなんて、なんだか不思議。

浅い鍼の方が全身に効果的だよ!をできるだけ科学的に!!
2013年03月28日 | 健康

https://blog.goo.ne.jp/felizfelizfeliz/e/8fecef888d512623bbc846c02f4acd8b

このオキシトシンの働きにより、他者への信頼等が生まれるとのこと。相手をいたわる思いやる、その気持ちが強くなって、子育てに邁進することになるようです。

新生児の大人を愛させる能力は半端ない

赤ちゃんを嫌いでいようと思っても、ホルモンレベルで大人を好きにさせてしまいます。

そんなおそろしい力を使って自分を愛させます。

赤ちゃんは人に守ってもらわないと生きていけないので、自然界ってよくできているなとつくづく思う次第です。

お父さんが育児に積極的になりますよ!

ですから妊娠している時に愛情が芽生えなくても心配しないでくださいね。

母乳をあげていっぱい触っていたら、嫌いになろうにもなれるものではありませんから。

お父さんをも同じです。

最初はおっかなびっくりで抱っこするので心配するかもしれませんが、お父さんの愛情を育てるためにも、お見舞いにきたらいっぱい抱っこさせてくださいね!

お父さんが子育てに積極的になりますよ!!

おためしあれ!

子どもの治療(小児はり)について

小児はりについて

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

2004年、南青山2丁目に”おおした鍼灸院”を開業しました。「鍼灸師が教える子どもツボ健康法」東京スキンタッチ会会長、東洋はり医学会会友。経絡鍼灸治療で針の痛みを感じる事無く治すよう心がけてます。逆子の治療はとても得意ですが、実は筋肉系の不調も得意です。子どもは4人、子どもの治療もしています。最近はカメラ、野球、ラグビー、アメフトに興味津々。