経絡治療をしてみましょう!

本日チョット小太りなオジさんが来院されました。


何処が悪いのか聞いてみましょう!(主訴を聞く)

膝が痛くて困っておられます。
特に膝の内側が痛いようです。


ちょっと専門的だけど望診、聞診(皮膚のツヤや声の感じ)はどう?


このおじさん、皮膚の色が
黄色っぽく、声の感じが低めで少しにごって喉から絞るように出します
皮膚が黄色っぽいと言うのは、経絡的には脾経(消化器系)になにか問題があるのではないかと考えます。

問診してみましょう。

  • 舌をよく噛みどもったりろれつが回らない
  • 食べると吐き、下痢をしたりもするが、出すととたんに調子がよくなる
  • みぞおちの辺りに不快感がある
  • いろんなことが気になる、不安感が常にある
  • ひざの内側が痛い
  • 外反母趾である
  • 梅雨の時期に調子が悪くなる。

   

膝が痛いだけでなく、色々な症状を抱えておられますね。

  • 舌は心経とつながりろれつが回らないのも心経と関係があるかも…。
  • 吐き気、下痢、便通があるとスッキリする場合、脾経と関係があるかも…。
  • 思い悩みすぎると脾経を傷つけます。
  • 膝の内側、第一趾は脾経のライン上にあります。
  • 湿気は脾経を傷つけます

 

上記のように経絡治療は耳鼻咽喉科の症状から内科的疾患、循環器科、内科、心療内科、整形外科の領域まで臓腑経絡学で考え、それを五臓に配当し正しい診断に結びつけるように検証していきます。 


腹診・脉診をしてみましょう。

脉は浮いて少し早く、弱い感じです。    
(主訴)

(望診・聞診)

(問診)


これらの情報大橋ふまえて腹診脉診を行い、実際に問診で得た情報が正しいのか、それが陰に出ているのか陽にでているのかを調べます。頑丈そうな人ですが、脉は弱々しく浮いています。このような脉の方は
鍼を深く刺さないように気をつけながら治療します。


証をたてましょう(証とは東洋医学で言うところの治療方針のことです)  。

脉は脾がとても弱く、心も弱く感じます。      
 
(主訴)

(望診・聞診)

(問診)

(腹診・脉診)


これらの所見を総合判断し、脾虚証に決定しました。
このように二重三重に患者さんから得たデータを検証しながら先にすすむため、より確実な証(治療方針)を立てることができます。 


治療をしてみましょう。    
実際の治療では、脾虚と判断された場合、脾経の兪土原母穴である太白、心包経の兪土原子穴である太陵を用いて補法を行い、脈をみて胃に邪を触れるようであれば胃経の豊隆穴か足三里穴に寫法を行います。

そのほか背部の脾経に関連する脾兪穴、意舎穴、三焦兪穴、腹部の章門穴、などに反応があれば治療点に使います。    
膝そのものの治療は、腫れがある場合その周りにお灸をします。

膝の裏も反応がある場合が多いのでこの辺りもよく触診して反応点を探ります。

その他股関節も治療の対象になります。

  


さあこれでできあがり