子どもの治療(小児はり)について

治療の実際

ちょっと怖いよう

まずは横になってもらいたいところですが、最初から横になってくれるお子さんはそうそういません。

お子さんが泣いている場合は、抱っこしたまま治療することも多々あります。

背中をなでなでしていると気持ちよくなってきます。初日に慣れてくれるようでしたら、横になって治療します。まずは横になってもらいたいところですが、初めてだと、なかなかそうはいきません。
お子さんが泣いている場合は、抱っこしたまま治療します。

お母さんと話をしながら、お子さんの様子を観察します。その間にチョッとずつ目を合わせるようにしたり、手を触ったりして慣れてもらいます。背中が触れればしめたもの、なでなでしていると気持ちよくなってきます。お子さんがやってもいいかな、なんて思ってくれるようなら治療開始です。

少し慣れてきたかな?

まずはオモチャで遊びながら。
仲良くなったらコチョコチョしちゃったりもします。
楽しそうだな…なんて思ってくれたらしめたもの!治療開始です。

この写真はコロコロ転がす鍼を使っているところです。

いきなり身体を触ると怖がる子もいますので、先ずは手足にそ~っと触れて、痛くないんだよ!って思ってもらえたら、治療はすんなり始められます。

鍼といっても色々な種類のものがあります。

その子の症状によって使う鍼は変えますが、子どもの治療は棒で撫でるばかりなのでご安心してくださいませ。

これらが子どもに使う鍼です。

皮膚へのアプローチをどのように行うかで、様々な症状をよくしていきます。

温灸でお腹を温めています。

おなかって気持いい
温かくって、気持ちよくって、だいぶなれてきたかな!

背中をコロコロ

あれッ…。いつの間にか、静かにうつぶせになってくれました(^。^)

背中も温灸で温めましたし、これで終了。
治療時間は2分もかかってないです。

これですっきりご機嫌さん!

どんどん元気になるよ。

おわりました!!

背中も温灸で温めました
気持ちよさそうでしょ
これでどんどん元気になるよ。

所要時間5分ぐらい。
すっかりご機嫌です!

所要時間子どもの治療は時間をかけると効果が薄れます

的確にすばやく処置することが治療のポイントになります。

 

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2013年01月11日 | 子育て・小児はり

子どもの鍼について


Q. 小児はりとはどんな治療ですか

A. 鍼とお灸を使った子どもの治療です。
身体に触れるだけでお子さんの脳から安らぎを与えてくれるホルモンが活発にでます。ですから抱きしめてあげるだけで子どもは元気になるものです。このときどのように触ったら症状が取れるのか、どのようなものを使ってみたらより効果が出るのか、それらを体系化し、子どもの症状改善に大きな効果を及ぼした方法を取捨選択、それが「小児はり」です。


Q. なぜ効くのですか?

A. 鍼灸治療が心と体の発育を助けるためです。
人の身体には300以上のツボがあり一つ一つが脳や内臓につながっています。ツボを刺激することで脳や内臓の働きを助け、心と身体の発育を助けます。

    「皮膚は内臓の鏡」とも言われています。

身体にさまざまなストレスが加わると関係する臓腑・器管に異常信号がともり、体調をくずすきっかけになります。また、その信号は同時に皮膚の特定部位にも現れます。言い換えれば皮膚は内臓の異常をキャッチする最も有効なところといえるのです。

この皮膚上の特定の部位〈つぼ=内臓の反射点〉を刺激して体調を整えるのが“小児はり”です。


Q. 何歳くらいから始められますか?

A. 生まれたすぐから治療はできますよ。そして小学生でも効果があります。


Q. どんな症状に効果があるのですか?

A. 特に疳の虫症状に効果があります。 

※疳の虫とは夜泣き、キーキー声を出す、人に噛み付く、ところかまわず頭をぶつける、よく泣く、食欲が無い、便秘、下痢、、よく熱を出す、ひきつけ、夜尿症、アトピー性皮膚炎・喘息、扁桃腺炎、中耳炎、鼻炎、蓄膿症、筋肉中、成長痛、捻挫、打撲、腹痛、チック症、吃音といった小児に特有の症状全般に効果があると言われています。


Q. どうして疳の虫のような症状がでるのですか?

A. 心と体のアンバランスな成長をうまくコントロールできないためです。
子どもは母親の胎内より出たときから新たな成長が始まります。この時、心の成長と身体の成長のバランスが取れていればよいのですが、心ではできると思っても、まだ身体が成長していないのでうまくできないことが多々あります。

身体の成長よりも心の成長が早く、周りの大人にうまく伝えられないためイライラして”疳の虫”がでます。

ですから広い意味で”疳の虫”は病気ではありませんが、放っておくとそれがストレスになり、せっかく育っている脳の成長を妨げることにもなりかねません。


Q. 疳の虫についてもう少し教えてもらえませんか?

A. 「疳の虫」はいわゆる小児神経症のことです。
漢字辞典には「小児によく見かける慢性胃腸病の一種」とあります。子どものヒステリー症状と言っても良いのではないでしょうか?

なぜ虫と言う言葉を使ったかは諸説ありますが、その中のひとつを紹介すると……昔の人はほとんどの人がおなかの中に寄生虫を飼っていました。ですから子どものヒステリー症状を「おなかの虫が悪さをしている」と考えたのかもしれません。

ちなみに「疳の虫」といえば早稲田にある「穴八幡神社」の虫封じの神様が有名です。


Q. 鍼と聞いて少し怖い感じがします院長写真

A. 刺す鍼は使わないので痛くありません。
お子さんに行うので、刺激を控えめにしてあり、痛みや苦痛を与えることはありません。

鍼といっても先の尖ったものではなく、編み棒のような形をした金属でつぼに触れたり、直径2㎝の金属球で皮膚をなでたりします。

これがお子さんに使う道具です。おもしろいかたちをしているでしょ。


Q. どんな時はやらない方がよいですか?

A. 熱があるときはやめましょう。
38℃以上の熱がある時は、重篤な疾病が潜んでいることもあるので先ずは病院へ行きましょう。


Q. 治療時間はどのくらいですか?

A. 治療時間は5分程度で終わってしまいます。
くずったり、はりやお灸をを怖がるようでしたら、親御さんが抱きかかえながらでも治療は可能です。
(お子さんの治療は5分もかかりませんが、治療させてもらうまで時間のかかるお子さんもおられますし、また親御さんにもお話をうかがいたいので、初回は15分〜20分ぐらいお時間をもらっています。)


Q. 治療費はおいくらですか?

A. 療費についてはこちらをご覧ください

料金案内


Q. 治療後、副作用がでることがあるのですが?

A. 特にありませんので安心して来院してくださいね。


Q. 自宅で簡単にできる子どもの健康法はありませんか?

A. 家庭で手軽にできる親子のためのツボ健康法「スキンタッチ法」を伝える活動に参加しています。これは鍼灸師が子どもに施術する方法をアレンジしたもので、家庭にあるスプーン・歯ブラシ・ドライヤーを使い、安全で楽しくとても気持ちの良い健康法です。

スキンタッチ法
東京スキンタッチ会

https://tokyoskintouch.com


スキンタッチ関連著書の紹介

院長写真

「毎日5分!親子スキンタッチ健康法―赤ちゃんから10歳までの対処法」
大上 勝行 (著)

なでさする、軽くたたく、温める。使うのはスプーン、歯ブラシ、ドライヤーの3つだけ!

どこの家庭にもある3つの道具を使って、毎日5分、親子で楽しく続けているうちに、病気に強い健康な子どもに育ちます。



院長写真

「育児」「育自」を応援する雑誌、月刊クーヨン2月号(09年1月3日発売・クレヨンハウス刊)にスキンタッチが掲載されていま~す。

是非ご覧くださいね。 東洋医学をベースに、鍼灸の「小児はり」をアレンジしたのが親子スキンタッチです。


院長写真
0歳からはじめる教育の本 3歳までの五感の発達が頭のいい子の絶対条件 (別冊宝島1881 スタ…/宝島社


今回の巻頭特集は『日経サイエンス』創刊40周年記念号でもノーベル賞候補にあげられた、脳科学者で日立製作所フェロー(役員待遇)の小泉英明先生が、3歳までにすべき五感の鍛え方を解説。 そのほか、身体心理学者の山口創先生の「親子のスキンシップ不足がキレやすい子の原因に?」、栄養士笠井奈津子さんの「脳に効く食事法」など、脳・体・心の発達に関する情報を網羅します。

おおした鍼灸院