最近の毎朝の日課は五木寛之さんの「生きるヒント」を読むことです。毎回いろんな発見があるので、メモ帳片手に一章ずつ読み進めています。
世の中の全ての人が羨ましく思えてしまう
先日読んだ章に「人間の記憶力と分析力は反比例するんだ。記憶力のいい人間は、理解力に劣るんだよ。」という一文がありました。もちろん謙遜も多分に含まれていると思いますが、五木さんも記憶力について、正当化しようと考えていたのかと思うと、とても親近感がわいてきます。
鍼灸師は治療を通じていろんな人と出会いますが、世の中ほんとうにいろんな方がおられます。そんな中、どの話題になっても、人物名がサクサク出てくる方がおられます。ドラマの登場人物から、プロ野球選手から、過去の偉人に芸能人。カタカナネームは覚えにくいとおっしゃっておられましたが、人物名だけでなく、本当にいろんなことを覚えておられます。
高校や大学時代、毎日のように一緒にいた友人の名前すら出てこなくなる事のある私です、羨ましい気持ちでいっぱいになります。
記憶力の良い方はそれだけで羨ましいですが、大勢の前でジョークを挟みつつ、笑いを取りながらお話しできる方も羨ましいです。片付けの上手な方も羨ましいですし、しっかり稼いでいる方も羨ましい。
自分にないものを持っておられる方々、そのような能力があれば、私ももう少し不安や嫉妬心少なく生きていけるのかな、と思うと、世の中の全ての人が羨ましく思えてしまいます。
人と比べるから羨ましいと思うのでしょう、だから比べないようにする時間を持とうと、自分だけを見つめるべく瞑想をしたり、音楽を聴いたりしてみるのですが、ふと我に返ると、人を羨ましく思っていたり、自分を卑下していたり。
他人は他人、自分は自分、そう思おうとしても、あれですね、なかなか難しいですね。
お釈迦様のように、このような気持ちで生きていけるといいのですが。
そんな気持ちを取り払うために
そんな時に唱えるこの言葉
「隣の芝はどす黒い!」
とても汚い言葉で恐縮です。「青くない」といった否定形は脳に入らないとも言いうのでこの言葉を唱えることが多いのですが、実際これをブログのタイトルにすると、人間性を疑われかねません。ですから表題に使えませんでした。
多分隣の芝もいろいろあって、表に出ている部分だけで判断できないのだと思います。だから妬み気分が満ちてきた時、「色々あるよね!応援しているよ!」みたいな気持ちでいるようにもしています。
そうしたら、少し安心する自分がいます。
アドラーも対人関係論で「人生のあらゆる問題は対人関係の問題である」と言っていますし、人の世で生きるのはなかなかに難しいです。
子どもっていういう聞かないですよね!
ましてや胎児なんて↓↓
隣の芝がとっても青く見える時もあるかと思いますが、隣もおたくの芝を羨ましく思っているかも。
子どもへの見方が変わると世界がとっても明るくなる。
なんでもかんでも「ありえる」って思ったら、ちょっとは楽になるかも。
あと、五木寛之さんの本によく登場する「世間虚仮 唯仏是真」。
これは聖徳太子の言葉で「この世の物はすべて仮の物、仏の教えだけが真実である」といった意味なのですが、これを「生きるレッスン」では「世の中みんなアホやんけ!」と訳していました(五木寛之さん、この訳を流れの中で使い分けています)。
この訳に少しホッとした私がいたりします。
ということで、言葉の力をかりて、自分を癒しつつ頑張ろうと思います!
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