神宮外苑いちょう並木も緑がとても綺麗ですね。
鍼灸治療の効果は解明されていませんが治療中または治療後に下肢全体の皮膚温度が上昇し、それが骨盤内の緊張を緩めるのではないかといった報告はあります。
お灸で赤ちゃんがビックリして回転するというわけではありません。お灸は動かざるを得ない環境を作る事を目的としています。
鍼灸治療の効果は解明されていません
治療中または治療後に下肢全体の皮膚温度が上昇し、それが骨盤内の緊張を緩めるのではないかといった報告はあります。(※1)
私も下肢全体が温まる事により骨盤内血行動態が改善されて子宮を含む骨盤循環の変動をもたらし、子宮筋だけでなく腹腔内臓器全体の緊張が緩み胎動の亢進が胎児の回転を促進したのではないかと考えています。
実際、治療中に身体が温まる感じがすると訴える妊婦さんは非常に多いですし、施灸前より子宮緊張の自覚症状が軽減した訴える方も少なくありません。
そう感じた妊婦さんの多くが、矯正がうまくいっているように感じております。
「米国医師会雑誌」に掲載されているCardiniらの実験でも対照群に比べて灸療法群で胎動が増加すると報告しています。(※2)
お灸にびっくりして頭位になるわけではありません
灸で赤ちゃんがビックリして回転するというわけではありません。
動かざるを得ない環境を作る事を目的としています。
お腹の中にいても赤ちゃんは自分ではありません。
言い聞かせて下を向くといった考えは、胎児の意志を無視することにつながるのでお勧めしません。
それよりも、自分が緩む言葉を積極的に使うことが大切だと思い、その話もしています!
古典の記載
古典資料の記載についてです。
色々ありますがこの二つ、類経図翼(1624年)、和漢三才図会(1712年)に至陰の灸が有効であるとの記載があります。
和漢三才図会
和漢三才図会ですが、これは江戸時代の百科事典です。
キリンやら虎やらも載ってます。
ツボ以外のことも結構面白いです。
ちなみに『巻第十一・経絡の部「至陰」』には「婦人が出産の際、胎児が手を先ず出すような事態となり、諸の符薬も効がないとき、右の小指尖に三壮灸すれば立ちどころに通常に出産する。」とあります。(※3)
実際40週近くでここにお灸をすると、生まれやすくなります。
なかなか出てこない場合、是非試してみたいツボです。
逆に左は止める効果大!切迫に対して有効です。
(※1)東洋医学的方法による胎位矯正法(林田和郎(現「はやしだ産婦人科医院院長」・東邦医会誌)
(※2)Moxibustion for Correction of Breech Presentation (JAMA. 1998;280:1580-1584.)
(※3)和漢三才図会(1712年)寺島良安著 巻第十一・経絡の部「至陰」
国立国会図書館デジタルコレクションhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898160 コマ番号 290/718
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